連続ブログ童話♪「パンスのスプン」未完
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今日は パンスの たんじょうび
お母さんからは きれいな ベストを
お父さんからは かっこいい ブーツを
そして おじいちゃんには こぎたない スプーンを もらいました
「どうして スプーンなんか くれるの？ こんなの ぜんぜん うれしくないや！」
「おや？ パンス おまえ そのスプーンが どんなにか やくにたつのか 知らないのかい？
ワシの おじいちゃんが 大きな リュウを たいじ した はなし まだ してなかったかな？」
「ううん」
「じゃあ ひとつ はなしてやるとするか… あれは おじいちゃんの おじいちゃんが ちょうど パンス くらいの としの ころだった いたずらをして しかられた ヤンスは 泣きながら ひとりで 森の中へはいっていった… 」
「え～ん え～ん」
きがつくと ヤンスは いままで きた こともない 森の おく ふかく まで きてしまいました
「 タ ス ケ テ ｪ ～ 」
どこからか 小さい こえが します
いっしょうけんめい さがしましたが なにも みあたりません
「ここじゃ ここじゃ おまえの した じゃ」
みると 小さな ネズミが あなの なかから かおを だしています
「あなに おちて あしを くぢいて でられないのじゃ たすけてくれ」
ヤンスは たすけて あげました
「お礼に ねがいを なんでも かなえやろう」
「ぼく なんにも いらないよ」
「なんと よくの ないんじゃ おまえには このスプーンを やろう」
「こんのいらないよ」
「この スプーンは ただの スプーン じゃ ないぞ せかいじゅうの なによりも かたく なによりも かるく かがみのように ひとのこころを うつしだせるのじゃ たいせつになさい」
「ありがとう」
しばらく 歩くと 小さな むらに でました とても にぎやかで おまつりの ようです
「おしろの おひめさまの たんじょび だよ！ おしろに いって ごらん」
りっぱな おしろに つくと ぶとうかいの まっさいちゅう でした
じじょうを はなすと おおさまは ヤンスを しょうたい してくれました
「きょうは めでたいひじゃ このむらの１００人 ぜんいんに しょくじを ふるまっておるのじゃ」
「おおさま！ １００人ぶん しか スプーンが ございません」
「スプーンなら ぼく もってるよ」
「まあ すてき」
ヤンスは おひめさまと いっしょに おいしいスープを たらふく いただきました
たのしい ぶとうかい なのに おおさまの おかおは すぐれません
「おおさま どうしたの」
「じつは この森の おくに わるいリュウが おっての まんげつの よるまでに むすめを さしださないと むらびと １００人ぜんいんを たべちゃうんじゃ」
「満月は あしたじゃん どうすればいいの」
「リュウは 世界じゅうの ものごとの 善悪のはんだんが ただしく できるものにしか たおせんのじゃ」
「ぼくにまかせてよ」
おおさまと おひめさまに おれいを 言って ヤンスは 火の山に むかいました。
しばらくいくと あめが ふってきました
こまっていると ちょうど いいぐあいに 神社が ありました
のきしたで あまやどりを していると うすくらい おどうから こえがします
「はやく どこかへいってくロ だれにも あいたくないケ」
「なんで」
「ケロの すがたケ あまりにも みにくいからだロ」
「ふつうだよ チャーミングだよ なにが不満なの？」
「そんなこと ないケ ケロには なんでも わかるんだロ 本も １００さつも よんだケ この花や 木や 山のふかい緑 水のとうめいさ 大地の ゆたかなにおい この自然の 美しケに くらべて なんと ケロの すがたの みにくいケロか…」
「かがみを みてみなよ このスプーンを」
スプーンには ごく ふつうの カエルが うつっていました
「これが ケロか？ ケロはなんとハンサムなんケ」
おおよろこび
「よのなかには ケロの しらないことが まだまだあるんだケ ケロも つれていケ」
あめも あがったので いっしょに 行くことにしました。
つづく
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